ワイヤー矯正後のリテーナーとは?種類や選び方、ケア方法を徹底解説

矯正治療を終えて、せっかく綺麗に並んだ歯並びを維持するために欠かせないのがリテーナー。でも、リテーナーの種類が多くて、どれを選べばいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?この記事では、リテーナーの種類別の特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントをわかりやすく解説します。矯正後の歯並びを長く保ちたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ワイヤー矯正後のリテーナーの目的とは?

ワイヤー矯正が終了した直後の歯は、まだ完全に安定していません。矯正によって動かされた歯は、周囲の組織が元の位置に戻ろうとする性質を持っているため、そのまま放置すると歯並びが崩れてしまう可能性があります。そこで、リテーナー(保定装置)を使用することで、歯が正しい位置にとどまるようサポートします。
矯正によって理想的な位置に移動した歯が、そのまま固定されるようにするためには、一定期間リテーナーを装着し続けることが必要です。
正しくリテーナーを使用しないと、せっかく整えた歯並びが乱れ、再び矯正治療が必要になってしまうこともあるため、歯科医師の指示に従い適切に装着しましょう。
リテーナーの種類と特徴

リテーナーには固定式と取り外し式の2つのタイプがあり、さらに取り外し式の中にはマウスピース型とプレート型の2種類があります。自分に合ったリテーナーを選ぶためには、それぞれのタイプの特徴を理解することが重要です。
ワイヤー型リテーナー(固定式)
ワイヤー型リテーナーは、歯の裏側に細いワイヤーを接着して固定するタイプのリテーナーです。取り外しができないため、装着時間を気にする必要がなく、確実に歯を安定させることができます。
【特徴】
- 常に歯を固定するため、後戻りのリスクが少ない
- 自分で外すことができないため、装着を忘れる心配がない
- 歯磨きがしづらく、ワイヤー周辺に汚れがたまりやすい
- 万が一ワイヤーが外れた場合は、歯科医院での修理が必要
固定式のため手間が少なく、装着時間を気にせず確実に保定したい人に向いているタイプです。
マウスピース型リテーナー(取り外し式)
透明なマウスピース型のリテーナーで、見た目が目立たず、必要に応じて取り外しが可能なタイプです。ワイヤーを使用しないため、見た目を気にする人におすすめです。
【特徴】
- 透明なので、装着していても目立たない
- 取り外しが可能なため、食事や歯磨きがしやすい
- 装着時間(1日20時間以上)を守らないと、後戻りするリスクがある
- マウスピースを紛失しやすいため、管理に注意が必要
マウスピース型は審美性を重視したい人や、取り外して清潔に保ちたい人に適しているリテーナーです。
プレート型リテーナー(取り外し式)
プレート型リテーナーは、プラスチックのプレートにワイヤーがついたタイプのリテーナーで、歯の表側にワイヤーが見える形状をしています。昔から使用されている一般的なタイプです。
特徴
- 調整がしやすく、歯並びに合わせてワイヤー部分を微調整できる
- 取り外しができるため、歯磨きや食事の際に邪魔にならない
- 装着時にワイヤーが見えるため、見た目が気になることがある
- 分厚いプレート部分に慣れるまで違和感を感じることがある
プレート型は、しっかりとした固定力があり、微調整がしやすいのが特徴ですが、見た目や装着感が気になる人には向かない場合もあります。
リテーナーの種類別のメリット・デメリット

ワイヤー矯正後のリテーナーには、ワイヤー型、マウスピース型、プレート型の3種類があると解説しました。ここでは、各リテーナーのメリット・デメリットを表で比較しながらわかりやすく解説します。
ワイヤー型リテーナーのメリット・デメリット
ワイヤー型リテーナーは、歯の裏側に固定するため、取り外し不要で常に歯を支えるタイプのリテーナーです。
メリット | デメリット |
---|---|
取り外し不要で、装着を忘れる心配がない | 歯磨きがしづらく、汚れが溜まりやすい |
常に歯を支えているため、後戻りのリスクが低い | ワイヤーが外れると歯科医院での修理が必要 |
歯の裏側に固定するため、目立ちにくい | 食べ物が詰まりやすく、口腔ケアが難しい |
長期間安定した保定ができる | ワイヤーの影響で違和感を感じることがある |
このタイプのリテーナーは、「装着時間を気にせず、確実に後戻りを防ぎたい人」におすすめです。ただし、歯磨きが難しくなるため、丁寧なケアが必須です。
マウスピース型リテーナーのメリット・デメリット
マウスピース型リテーナーは、透明なプラスチック製のカバーを歯に装着するタイプで、見た目が気になりにくいのが特徴です。
メリット | デメリット |
---|---|
透明で目立ちにくく、装着していることがわかりにくい | 1日20時間以上の装着が必要で、自己管理が重要 |
取り外し可能なため、食事や歯磨きがしやすい | 紛失しやすく、破損のリスクがある |
装着時の違和感が少なく、慣れやすい | 熱や力に弱く、変形しやすい |
口腔内を清潔に保ちやすい | 正しく装着しないと歯が動いてしまう可能性がある |
このタイプは、「見た目を気にする人」や「食事や歯磨きをストレスなく行いたい人」に向いています。ただし、決められた装着時間を守らないと後戻りのリスクがあるため、自己管理が重要です。
プレート型リテーナーのメリット・デメリット
プレート型リテーナーは、プラスチックのプレートにワイヤーがついたタイプで、歯列全体をしっかりと支えることができます。
メリット | デメリット |
---|---|
歯列全体をしっかり固定できるため、後戻り防止効果が高い | ワイヤーが歯の表側に見えるため、見た目が気になる |
取り外しが可能で、食事や歯磨きの際に邪魔にならない | プレート部分が厚いため、話しにくさを感じることがある |
耐久性が高く、長期間使用しやすい | 1日20時間以上の装着が必要で、継続が必要 |
調整がしやすく、歯並びに合わせて微調整可能 | 慣れるまで違和感が強く、最初はストレスを感じやすい |
このタイプは、「しっかり固定できるリテーナーを使いたい人」や「歯列の微調整が必要な人」におすすめです。ただし、見た目や装着感が気になる場合があるため、慣れるまで時間がかかることもあります。
リテーナーを使う際の注意点

ワイヤー矯正後のリテーナーは、歯並びを安定させるために欠かせない装置です。しかし、正しく使用しないと十分な効果が得られず、歯が元の位置に戻ってしまう可能性があります。
ここでは、リテーナーを使う際に気をつけるべきポイントについて、初心者にもわかりやすく解説します。
日常的に洗浄をして清潔に保つ
リテーナーは口の中に長時間入れるため、細菌や汚れが付着しやすくなります。毎日水洗いし、専用の洗浄剤を使用して定期的にクリーニングを行いましょう。
固定式のリテーナーは、ワイヤー部分を丁寧に歯ブラシやフロスで清掃し、汚れがたまらないように気をつけます。
直射日光や熱湯に当てないよう注意する
リテーナーは熱に弱く、高温にさらされると変形することがあります。熱湯消毒や電子レンジでの殺菌は避け、洗浄の際はぬるま湯を使用しましょう。
また、直射日光の当たる場所や高温の車内に放置しないように注意してください。
決められた装着時間を守る
取り外し式のリテーナーは、歯科医師の指示に従い、1日20時間以上装着することが推奨されます。矯正後の歯は後戻りしやすいため、装着時間が短くなると歯並びが崩れるリスクがあります。
就寝時だけ装着するようになるタイミングも、歯科医師の指示を守りましょう。
勝手な判断で装着をやめない
リテーナーは、歯科医師の指示があるまで継続することが大切です。「もう歯並びが安定した」と自己判断で装着をやめると、歯が元の位置に戻り、再び矯正が必要になる可能性があります。
装着時間の変更や使用終了の判断は、必ず歯科医師に相談しましょう。
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リテーナーの正しい装着方法とケア方法

矯正治療後、せっかく綺麗に並んだ歯並びを維持するためには、リテーナーを正しく装着し、丁寧にケアすることが大切です。ここでは、リテーナーの装着方法とケア方法について詳しく解説します。
装着方法
リテーナーの装着方法は、種類によって異なります。歯科医から説明を受けた方法に従い、正しく装着しましょう。
固定式リテーナー:歯科医が直接歯に接着するため、装着する必要はありません。
取り外し式リテーナー:
- マウスピース型:歯にしっかりとはめ込みます。装着時に違和感がある場合は、歯科医に相談しましょう。
- ワイヤー型:ワイヤーを歯に引っ掛けて固定します。ワイヤーが外れないように、しっかりと固定してください。
装着時に注意すべき点は、以下の通りです。
- 装着前に手を洗い、リテーナーを清潔な状態にする
汚れが付着していると、歯に汚れが移ったり、リテーナーが傷んだりする可能性があります。 - リテーナーを正しく装着する
装着方法が分からなければ、歯科医に確認しましょう。正しく装着しないと、効果が期待できません。 - 装着時に違和感がある場合は、無理せず歯科医に相談する
リテーナーが合っていない場合や、歯に当たっているなどの問題がある場合は、歯科医に相談しましょう。
ケア方法
リテーナーは、定期的に清掃する必要があります。汚れが付着したまま放置すると、歯周病や口臭の原因となることがあります。
- 毎日ブラッシングする
歯ブラシと歯磨き粉を使って、リテーナーを丁寧にブラッシングします。細かい部分も、しっかりと磨くようにしましょう。 - 洗浄液につける
市販の洗浄液を使用すると、リテーナーについた汚れを効果的に落とすことができます。洗浄液の使用方法に従って、リテーナーを洗浄しましょう。 - 保管方法
リテーナーは、清潔なケースに保管しましょう。乾燥した場所に保管すると、リテーナーが変形する可能性があります。
リテーナーは、繊細なものです。落としたり、強い衝撃を与えないように注意しましょう。また、リテーナーを装着している間は、硬いものを食べたり、熱い飲み物を飲んだりする際は、注意が必要です。リテーナーが外れてしまった場合は、歯科医に相談しましょう。
リテーナーに関するよくある質問

矯正治療を終えて、リテーナーを装着するとなると、様々な疑問が湧いてくる方も多いのではないでしょうか?ここでは、リテーナーに関するよくある質問とその回答をまとめました。ぜひ参考にしてください。
リテーナーはいつまでつける必要があるのか?
リテーナーの装着期間は、個人差が大きく、矯正治療の内容や歯の移動量、年齢、生活習慣などによって異なります。一般的には、矯正治療が終了した後、歯が安定するまで、数ヶ月から数年は装着することが推奨されています。
歯科医の指示に従い、定期的なチェックを受けながら、適切な期間装着することが大切です。
リテーナーをなくしてしまったらどうすればいいのか?
リテーナーをなくしてしまうと、歯並びが元に戻ってしまう可能性があります。すぐに歯科医に連絡し、相談しましょう。
新しいリテーナーの作成や、仮のリテーナーの処方など、状況に応じて適切な対応をしてくれます。
リテーナーは自分で掃除しても大丈夫なのか?
リテーナーは、口の中に装着するものですので、清潔に保つことが重要です。毎日のブラッシングや、専用の洗浄液を使用するなど、適切なケアを行いましょう。
ただし、リテーナーの材質によっては、自分で掃除できない場合もありますので、歯科医に相談することをお勧めします。
リテーナーが壊れてしまったらどうすればいいのか?
リテーナーが壊れてしまった場合は、そのまま使用せず、すぐに歯科医に相談しましょう。破損したリテーナーの状態によっては、修理が可能な場合もあります。修理ができない場合は、新しいリテーナーの作成が必要となります。
リテーナーが壊れてしまった場合でも、慌てずに歯科医に相談するようにしましょう。
まとめ:リテーナーで矯正後の歯並びを維持しよう

矯正治療を終えて、せっかく手に入れた美しい歯並び。それを長く維持するためには、リテーナーの適切な選択と使用が欠かせません。この記事では、リテーナーの種類や特徴、メリット・デメリット、選び方、そして正しい装着方法やケア方法について詳しく解説しました。
自分に合ったリテーナーを選び、適切なケアを行うことで、矯正後の美しい歯並びを長く保ち、自信に満ちた笑顔を手に入れましょう。
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- この記事の監修医師
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Cuore矯正歯科 院長
大塚 深央 mio ohtsuka
Cuore矯正歯科 院長
大塚 深央 mio ohtsuka
経 歴
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2002年
福岡歯科大学卒業
大阪心斎橋 某大手審美歯科勤務 - 2005年 某大手矯正歯科勤務
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2015年
フリーランス矯正歯科医として
多数歯科医院に所属 - 2018年 12月 Cuore矯正歯科開業
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2002年
福岡歯科大学卒業