オープンバイトは歯列矯正で治せる?原因・治療法をわかりやすく解説

オープンバイト矯正とは? 原因、治療法、費用、期間を徹底解説

オープンバイト(開咬)は、奥歯を噛んでも前歯に隙間ができてしまう噛み合わせの問題です。この状態が続くと、食べ物をうまく噛み切れなかったり、発音が不明瞭になったりすることがあります。

「歯列矯正だけで治せるの?」「どんな治療方法があるの?」 と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、オープンバイトの原因や歯列矯正で改善できるケース、治療方法についてわかりやすく解説します。オープンバイトを治したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

オープンバイト(開咬)とは?

オープンバイト状態の歯の写真

オープンバイト(開咬)とは、上下の歯を噛み合わせたときに、前歯や奥歯の一部が噛み合わず、隙間ができてしまう状態のことを指します。

通常、噛んだときには上下の歯がしっかりと合わさるものですが、オープンバイトの人は前歯に隙間ができてしまうため、しっかりと食べ物を噛めなかったり、発音がしづらかったりすることがあります。

長期間放置すると歯やあごに負担がかかり、歯並びや顔のバランスに影響を及ぼすこともあるため、適切な治療を受けることが大切です。

オープンバイトを引き起こす原因

説明する歯科医師

オープンバイトになる原因はいくつかありますが、特に幼少期の習慣や舌の使い方が大きく影響することが分かっています。

幼少期の指しゃぶり

小さい頃の指しゃぶりは、ごく自然な行動のひとつです。しかし、この習慣が長く続くと、歯やあごの成長に悪影響を及ぼし、オープンバイトの原因となることがあります。

指をくわえることで、前歯が前方に押し出される力がかかり、歯の正常な発育が妨げられます。その結果、前歯が外側へ傾き、噛み合わせたときに隙間ができやすくなるのです。

一般的に、3~4歳頃までに指しゃぶりが自然に収まれば問題はありません。しかし、それ以降も続けている場合は注意が必要です。

舌の癖

舌の動きや位置のクセも、オープンバイトを引き起こす大きな要因のひとつです。特に、以下のような習慣があると、噛み合わせに悪影響を与える可能性があります。

舌を前に突き出す癖(舌突出癖)

食べ物を飲み込む際に、舌を前方へ押し出す癖があると、前歯に継続的な圧力がかかります。その影響で、歯が前に傾き、オープンバイトを引き起こすことがあります。

話すときに舌が歯に当たる癖

発音の際、舌が前歯に触れるクセがある人は要注意です。無意識のうちに歯を押し出してしまうため、長期間続くと噛み合わせに影響を及ぼします。特に「サ行」「タ行」の発音が不明瞭になりやすいのが特徴です。

口がポカンと開いている癖(口呼吸)

普段から口を開けている時間が長いと、舌の位置が下がりがちになります。本来、舌は上あごに軽く触れている状態が理想ですが、口呼吸の習慣があると、このバランスが崩れ、歯並びにも悪影響を与えます。また、口内が乾燥しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まることも問題です。

その他(遺伝、外傷など)

その他にも、遺伝や外傷などが原因でオープンバイトになることがあります。遺伝的な要因の場合、親から受け継いだ顎の骨格や歯の大きさなどが影響することが多いです。外傷の場合は、歯の損傷や顎の骨折などが原因で、噛み合わせがずれてしまうことがあります。

オープンバイトの治療法

歯の模型と歯科器具

オープンバイトの治療法は、原因や症状、年齢、生活習慣などを総合的に判断して選択されます。代表的な治療法には以下のようなものがあります。

歯列矯正

歯列矯正は、歯並びと噛み合わせを矯正する最も一般的な治療法です。ブラケットやワイヤーを用いて歯を少しずつ移動させ、理想的な位置に矯正します。オープンバイトの場合、前歯を前に出すように矯正したり、奥歯を後ろに下げるように矯正したりすることで、噛み合わせを改善します。

外科手術

顎の骨格的な問題が原因のオープンバイトの場合、外科手術が必要となることがあります。顎の骨を切断し、位置を調整することで、噛み合わせを改善します。手術は、歯科医師と口腔外科医が協力して行います。

その他:舌のトレーニング

オープンバイトの原因のひとつに、舌の癖(舌突出癖)や口呼吸などの習慣が影響しているケースがあります。 これらの習慣を改善しないと、矯正治療後も後戻りしやすくなるため、舌のトレーニングを併用することも重要です。

舌のトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)では、舌の正しい位置を意識し、正しい飲み込み方や口の使い方を身につけることで、噛み合わせの安定を図ります。

オープンバイトは矯正治療だけで治すことができる?

はてなマークのついた吹き出し

歯列矯正で治療できるケース

軽度のオープンバイトであれば、歯列矯正だけで改善できることが多いです。 矯正装置を使いながら、少しずつ前歯を適切な位置に動かすことで、噛み合わせを改善していきます。

ただし、歯の角度や位置を調整するだけで改善できるのは、顎の骨格に大きな問題がない場合に限られます。 矯正治療だけで治せるかどうかは、歯科医師の診断が必要となるため、まずは相談してみることが大切です。

外科手術が必要なケース

顎の骨のズレが原因でオープンバイトが生じている場合は、歯列矯正だけでは治療が難しく、外科手術が必要になることがあります。 例えば、上顎が過度に成長していたり、下顎が後ろに引っ込んでいたりする場合、歯の位置を動かすだけでは理想的な噛み合わせを作ることができません。

外科手術は大がかりな治療になるため、事前に歯科医としっかり相談し、自分の症状に合った治療計画を立てることが重要です。

オープンバイトの治療費用

歯型の模型と豚の貯金箱と電卓

オープンバイトの治療費用は、治療方法によって大きく異なります。ここでは、一般的な治療方法である歯列矯正、外科手術、マウスピース矯正の費用について詳しく説明します。

歯列矯正の費用

歯列矯正の費用は、使用する装置の種類、治療期間、歯科医院によって異なります。一般的な費用としては、以下の通りです。

  • ワイヤー矯正:50万円~150万円
  • マウスピース矯正:60万円~100万円

矯正治療には、装置代、調整料、検査料などの費用がかかります。また、歯の抜歯が必要な場合や、歯の移動が難しい場合は、追加費用が発生することも覚えておきましょう。

外科手術の費用

外科手術は、歯列矯正だけでは改善できないような重度のオープンバイトに対して行われます。手術費用は、手術内容や病院によって異なりますが、一般的には100万円~200万円程度です。手術費用には、入院費や術後の薬代なども含まれます。また、手術後の矯正治療が必要になる場合もあります。

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オープンバイトの治療期間

歯のイラストが左手の上にあり、右手で器具を持っている医者

オープンバイトの治療期間は、治療方法や症状の重症度によって大きく異なります。概ね、以下の期間を目安にしてください。

歯列矯正の期間

歯列矯正の場合、平均的な治療期間は1年半から3年程度です。しかし、症例によっては、もっと短期間で終わる場合もあれば、長期間かかる場合もあります。

外科手術の期間

外科手術を伴う場合は、手術の前後を含めて、数ヶ月から1年程度かかることもあります。手術の内容や回復状況によって異なります。

オープンバイトの治療後の注意点

びっくりマークの書かれた黄色のふきだし

オープンバイトの治療が終わった後も、理想の歯並びと噛み合わせを維持するためには、いくつかの注意が必要です。治療の効果を最大限に引き出し、快適な生活を送るために、以下の点に気をつけましょう。

保定期間

矯正治療後、歯が元の位置に戻ろうとする力(反発力)は、治療中よりも弱まりますが、完全に消えるわけではありません。この反発力を抑制し、せっかく治った歯並びを安定させるために、保定期間と呼ばれる期間、保定装置を装着する必要があります。

保定期間は、治療内容や個人差によって異なりますが、通常は数ヶ月から数年です。歯科医の指示に従って、きちんと保定装置を着用することが大切です。

定期的なチェック

治療後も定期的に歯科医院を受診し、歯並びの状態をチェックしてもらいましょう。保定装置の調整や交換が必要な場合もあります。

また、虫歯や歯周病の予防も大切です。定期的なチェックによって、健康的な口腔環境を維持することができます。

生活習慣の改善

オープンバイトの原因によっては、生活習慣の改善も必要です。例えば、舌を前に出す癖がある場合は、舌の位置を意識して生活する必要があります。

また、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合は、マウスピースを装着するなどの対策を検討しましょう。これらの習慣を改善することで、歯並びが再び悪化するのを防ぐことができます。

オープンバイト治療に関するよくある質問

FAQの文字と虫メガネ

オープンバイトの治療法について、疑問に思っていることはたくさんあると思います。ここでは、よくある質問とその回答を紹介します。疑問を解消して、安心して治療に臨みましょう。

オープンバイトは自然に治るのか?

残念ながら、オープンバイトは自然に治ることはほとんどありません。歯並びや噛み合わせの異常は、成長過程で悪化する可能性もあります。そのため、早期に歯科医に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

オープンバイトの治療は痛むのか?

治療方法は様々ですが、一般的には歯列矯正が主流です。歯列矯正は、歯に装置を装着するため、痛みや違和感を感じる場合がありますが、人によって感じ方は異なります。

矯正装置の種類や装着方法によって、痛みや違和感が軽減されることもあります。歯科医とよく相談し、不安な点は事前に解消しておきましょう。

オープンバイトの治療に保険は適用されるのか?

オープンバイトの治療は、保険適用となるケースと、自費診療となるケースがあります。保険適用となるのは、主に顎の骨格的な問題が原因で、機能的な問題がある場合のみです。具体的な内容は、歯科医に相談して確認しましょう。

また、近年ではマウスピース矯正など、保険適用外の治療法も増えています。治療費用の目安や保険適用について、事前に歯科医に相談することをおすすめします。

オープンバイトは適切な治療で改善できる!

歯の治療中の様子

オープンバイト(開咬)は、前歯が噛み合わず隙間ができる噛み合わせの問題で、食事や発音に影響を与えることがあります。治療方法を選ぶ際は、オープンバイトの原因を正しく診断し、自分に合った方法を選ぶことが重要です。

オープンバイトの治療を検討している方は、まずは歯科医院で相談し、自分に最適な治療プランを確認しましょう。早めに治療を始めることで、噛み合わせの改善だけでなく、健康的で快適な生活を手に入れることができます。

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