矯正歯科での抜歯は必要？適切な治療プランを知ろう
矯正治療では、抜歯矯正といって歯列を整えるために抜歯を行うケースがあります。
そこで、どのような場合に抜歯が必要なのか、歯を抜かずに矯正することは可能なのか、初めて治療を受ける方は不安や疑問が多いのではないでしょうか。この記事では、歯列矯正で抜歯が必要になるケースとその理由、抜歯矯正のメリット・デメリットや非抜歯矯正についても解説していきます。抜歯矯正について詳しく知りたい方、どちらの方法にするかお悩みの方はぜひご覧ください。
目次
矯正歯科で抜歯が必要になる理由
矯正歯科で抜歯が必要になる理由は、歯並びを整えるスペースが不足している場合が主です。
顎が小さいなどの要因で歯が密集している場合、矯正治療で歯を正しい位置に動かすために、抜歯が選択されることがあります。
矯正治療の目的は、歯を本来の正しい位置へ整えることと、噛み合わせの改善や口元のバランスの向上を図ることであるため、それを達成するためには抜歯が避けられないケースもあります。しかし、健康な歯を抜くこともある抜歯矯正にはメリットだけでなくデメリットやリスクも伴うため、歯科医師としっかり相談しながら症状に応じたベストな方法を選択することが重要です。
正確な診断を受け自身の歯並びの問題点を把握しよう
歯科医院での検査で正確な診断を受け、自分自身の歯並びの問題点を把握しておきましょう。歯並びの問題は、見た目だけでなく、健康面にも影響を及ぼすことがあります。
歯列の乱れが原因で歯のお手入れが行き届かず、虫歯や歯周病のリスクを高める可能性があるため、問題点を早期に解決し適切な処置を受けることが大切です。
検査では、歯科医師が口腔内を詳しく調べたり、レントゲン撮影で歯列や顎の状態を確認します。抜歯が必要と判断される条件や適切なタイミングは、患者様の口腔内の状況や治療計画によって異なりますが、患者様の悩みを聞き、問題を正確に把握した上で治療計画を立て、抜歯が必要かどうかを検討します。
＼ 無料カウンセリング予約はこちらから！ ／
歯列矯正で抜歯が必要になるケースはこんな時！
ここまでで、歯列矯正で抜歯が必要になる理由が分かりました。では具体的にどのような症例の場合、抜歯矯正が必要となるのでしょうか？ここでは、抜歯が必要なケースについて解説します。
ケース１：歯を動かすためのスペースが狭い
歯の大きさに対して顎が小さく歯の移動に影響がある場合、歯を正しい位置に動かせるようにスペースを確保するため抜歯が必要となることが多いです。
ケース２：両顎の噛み合わせが悪い
上下の両顎の噛み合わせが悪く、不正咬合を引き起こしている場合も抜歯が必要となるケースがあります。そのため、噛み合わせのずれに対してどのくらい歯を動かす必要があるのか、どのくらいのスペースを確保する必要があるのかを計測し、抜歯する位置や本数を調整することが求められます。
ケース３：親知らずの影響で歯列が乱れている
中央の前歯から数えて８番目に生えてくる親知らずですが、歯列矯正をするからといって必ず抜歯しないといけないわけではありません。
ただし、親知らずが歯列の乱れの原因の場合や、今は生えていないけどレントゲンや検査でいずれ生えてくることが確認でき、それが歯列に影響を与える可能性がある場合は抜歯が必要となります。
このように、抜歯が必要となる症例は、歯を移動させるためのスペースが不十分な場合や噛み合わせの問題、親知らずによる影響などが挙げられます。
また、抜歯の適切なタイミングは、患者様の年齢や治療計画、医院によって異なりますが、矯正装置の装着前や治療途中に行われることがあります。その際には、歯科医師から抜歯の理由やリスク、メリットについて詳しく説明を受けましょう。
抜歯矯正のメリットとデメリット
歯を抜くことでスペースを確保し、正しい位置に歯を動かすことの一助となる抜歯矯正ですが、多くのメリットがある反面デメリットやリスクもあります。自分自身が納得のいく歯列矯正を受けるためにもメリットとデメリットをしっかりと理解しておきましょう。
抜歯矯正のメリット
- 歯を動かすための十分なスペースを確保できる
- 治療計画が立てやすい
- 口元のバランスが整い、横顔や顔全体の審美性が高くなる
抜歯矯正の最大の目的は歯を動かすためのスペースの確保ですが、余裕を持ったスペースを確保することで治療計画が立てやすくなり、治療をよりスムーズに進めていくことができます。
また、歯の移動が容易になることから、複雑な不正咬合であっても歯列の改善に期待できます。
他にも、抜歯をすることで、狭いスペースに無理に歯を揃えることなく歯列を整えることができます。そのため、口元が出ている、目立っている状態（歯列の乱れによる口ゴボ）も、抜歯矯正で口元のバランスが整い横顔や顔全体の審美性の改善が期待できます。
抜歯矯正のデメリット
- 抜歯に伴う一時的な痛みや腫れなどのリスクがある
- 見た目の変化が大きい
- 抜歯の費用がかかる場合がある
歯列矯正で抜歯をするデメリットとして、抜歯による一時的な痛みや腫れ、身体への負担が挙げられます。痛みの感じ方や腫れの症状は個人差がありますが、頬を冷やしたり、処方された痛み止めを服用することで痛みを和らげることができます。
また、処置中に骨や神経を傷つける可能性や感染症のリスクもあるため、それらを理解したうえで治療を受ける必要があります。
歯列矯正で抜歯が必要になる場合、抜歯の費用が発生します。矯正治療における抜歯は保険が適用されず、地域や歯科医院によって価格は異なりますが、一般的には１本あたり5,000円から15,000円程かかる場合があります。ただし、一部の歯科医院では、抜歯料金が治療費に含まれている場合もありますので、事前に歯科医院に確認しておくと安心です。
抜歯のメリットやデメリットを理解して判断することが重要
抜歯によりスペースを十分に確保でき歯の移動距離も大きくなる抜歯矯正は、非抜歯矯正よりも顔貌の変化が分かりやすく「口元をひっこめたい」「口元をすっきりさせて横顔を綺麗にしたい」などのコンプレックス解消にも期待できます。
しかし、一度抜いた歯は戻すことはできないため、十分な検査や診断を受けた上で、噛み合わせや口元全体の印象、自分の希望を考慮して、総合的に判断することが大切です。
抜歯矯正は大きな変化が見込まれる分、個々の状況によって最適な選択肢となる場合とそうでない場合があります。これらのメリットとデメリットを理解し、歯科医師と相談しながらベストな治療方法を選択しましょう。
非抜歯矯正治療についてとその注意点
では、抜歯をしない非抜歯矯正はどのような症例に適しているのでしょうか。
ここでは、非抜歯矯正で歯並びが改善するケースやメリット・デメリットについてもご説明します。
非抜歯矯正とは？
まず、非抜歯矯正とはその名の通り、歯を抜かずに歯並びを整える方法です。
歯の健康や顎の状態などが良好で矯正治療に影響がない場合は、抜歯を避けた歯列矯正も一般的です。また、抜歯を行わない分、抜歯にかかる費用を抑えてスムーズに矯正治療をはじめることができます。
非抜歯で歯並びが改善するケース
非抜歯で歯並びが改善する具体的なケースとして、以下のような状況が挙げられます。
- 軽度の不正咬合で、歯と顎の骨の状態が良好である場合
- 矯正治療を始める前に、虫歯や歯周病、親知らずなどの歯の問題が解決されている場合
- 歯列のスペースが十分に確保されており、非抜歯治療が行えると歯科医師が判断した場合
非抜歯矯正は、患者様の歯並びや顎の状態によっては適用できない場合もあります。矯正治療の診断や治療計画について歯科医師からの説明を十分に受けた上で、矯正方法を選びましょう。
また、治療中も歯科医師やスタッフとの連携を密に保ち、治療の進行状況や気になる点についてこまめに相談しましょう。
非抜歯矯正でのメリット・デメリット
メリットとして、抜歯代がかからず、抜歯矯正で生じる抜歯窩（ばっしか）を閉じる期間が不要になるため、全体的な治療期間が短くなる傾向があります。健康な歯を抜くことに抵抗がある人にとっては、検討しやすい治療法だといえます。
デメリットとしては、歯を限られたスペースに配置する必要があるため、歯の移動範囲が制限されてしまうことから治療計画に影響が生じる場合があります。
非抜歯矯正は全ての患者様に適した治療方法ではありません。無理に行うと、かえって見た目や噛み合わせに問題が出る可能性があるため、歯科医師と相談しながら適切な治療方針を立てましょう。
抜歯矯正の流れや歯列矯正にかかる費用
抜歯矯正の基本的な流れ
抜歯矯正は、まず歯科医院での検査により抜歯の必要性を判断します。必要とされた場合、歯科医師と相談しながら治療計画を立て抜歯を行います。抜歯後は傷口の治癒を確認し、矯正装置を装着できる状態になるまで待ちます。その後、歯科医師が矯正装置を装着し、治療を進めていきます。
矯正歯科での費用や期間を把握
矯正歯科治療の費用や期間は、個々の症例によって異なります。費用については、治療を受ける歯科医院や地域、使用する装置の種類や材料、治療内容によって変わりますが、一般的には100万円前後が目安です。また、抜歯にかかる費用が別途発生することもあるため、事前に確認しておくことが大切です。歯科医院によっては院内分割やデンタルローンを選ぶことができるため、予算が気になる場合は歯科医院に相談してみると良いでしょう。
期間については、患者様の歯並びや状態、治療計画によって変わります。一般的には約１年〜３年が目安ですが、ケースによっては短縮できる場合もあります。
日常生活への負担をできる限り減らし、計画的に進めるためにもカウンセリングや初診時に歯科医位にしっかりと相談し、治療期間や費用を把握しておくことが重要です。
まとめ｜医師と相談し、抜歯の必要性を判断しよう
矯正治療において、抜歯を行うかどうかの判断は、患者様の状態や治療目標によって異なります。また、抜歯矯正と非抜歯矯正にはそれぞれメリットとデメリットがあり、それらを比較検討した上で、歯科医師と治療計画を立てることが大切です。まずは無料相談や診断を活用して、歯列矯正に関する疑問や不安を解消しましょう！
当院では、安心して治療を始めていただけるよう無料カウンセリングを行っております。
矯正歯科専門医が対面でお悩みをお伺いし、診断結果を元に抜歯の必要性を判断し患者様の治療目的を考慮しながら治療プランをご提案します。
矯正治療を検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
＼ 無料カウンセリング予約はこちらから！ ／
